「Adobe Acrobat Reader」でPDFファイルを楽々編集!
- パソコンでしかできなかった作業ができる「Adobe Acrobat Reader」
- 「Adobe Acrobat Reader」の基本的な使い方
- 「Adobe Acrobat Reader」をさらに使いこなそう
- ちょっとした空き時間を有効に使おう
- 「Adobe Acrobat Reader」のレビュー
目次
パソコンでしかできなかった作業ができる「Adobe Acrobat Reader」
「Adobe Acrobat Reader」は「Photoshop」などで有名なアドビシステムズ社が開発したファイル編集ソフトのスマホアプリ版です。
自社が開発した電子文書のファイル形式「PDF」の閲覧や編集に欠かせないソフト「Acrobat Reader」のスマホアプリ版であり、今までパソコンでしかできなかった作業をスマホで簡単に行うことができます。
この記事では「Adobe Acrobat Rdader」の基本的な使い方や他のアプリとの連携方法などを詳しく解説します。
「Adobe Acrobat Reader」の基本的な使い方
「Adobe Acrobat Reader」には多くの機能がありますが、基本的な機能はPDFファイルに注釈を加える機能です。以下でどのようなことができるのかを詳しく見ていきます。
まずはマイドキュメントでPDFファイルを選ぼう
アプリを起動して画面左上にある家のようなアイコンをタップすると、メニュー画面が表れます。メニュー画面の一番上にある「マイドキュメント」から注釈を加えたいPDFファイルを選びます。
アプリにファイルを取り込むにはアドビのアカウントを作って「Document Cloud」というオンラインストレージを作るか、「Dropbox」や「iCloud」のような外部のオンラインストレージサービスと連携する必要があります。
アドビのアカウントの作成はメニュー画面下の「マイアカウント」から無料でできますし、「Dropbox」のアプリを利用していれば、マイドキュメントから簡単に連携できます。都合のよいほうを選んでください。
注釈でさまざまな作業ができる
PDFファイルを選んだら、いよいよ作業開始です。メニュー画面から「注釈」を選ぶと、画面下にアイコンがずらりと表示されます。主にこれらのアイコンを使って作業します。以下でやり方を詳しく見ていきましょう。
ノート注釈の追加
左端にある吹き出しのようなアイコンをタップすると文書に長文の注釈を追加できます。アイコンをタップして注釈を加えたい場所をタップすると入力画面に移るので、任意の文章を入力しましょう。最後に画面右上の保存をタップすれば完了です。
文書に小さな吹き出しが表示されます。この吹き出しをタップすると注釈を見ることができます。
ハイライト表示
文書の一部を強調したい場合はハイライト表示ができます。強調したい文章をコピーの要領で選択してください。すると上の画像のように選択画面が表示されるので、ハイライトを選んでください。
ハイライトの色を変えたい場合は、もう一度文章をタップすれば色などの調整ができます。ハイライトの削除もここから行います。
取り消し線と下線
文章に取り消し線や下線を引く方法は2つあります。1つはTの文字のアイコンをタップする方法です。取り消し線の場合はTに取り消し線が引いてあるアイコン、下線の場合は下線が引いてあるアイコンをタップします。後は線を引きたい文字を選択するだけです。
もう1つはハイライト表示と同じやり方です。まず線を引きたい文字を選択します。選択画面が表示されるのでそこから「取り消し線」や「下線」を選ぶと線が引けます。
テキスト注釈の追加
文書に短い文章を追加したい場合はテキスト注釈を使います。まず画面下のTというアイコンをタップします。次に注釈を追加したい場所をタップするとテキスト入力画面が表示されるので、任意のテキストを入力しましょう。最後に保存をすれば完了です。
画像のようにテキストが直接文書に表示されます。テキストの色やフォントサイズを変えたければ、テキストをタップすれば変えられます。
フリーハンド描画
右から2番目のペンのアイコンをタップするとフリーハンドで絵を描いたり文字を書いたりすることができます。アイコンをタップして追加したい文字を書きましょう。
書いた文字をもう一度タップすると、色や太さを変えたり文字を動かしたりすることができます。ただし、ページを超えて文字を動かすことはできないので注意しましょう。
署名
右端の万年筆のアイコンをタップするとテキストにフリーハンドで署名することができます。アイコンをタップすると画像のような署名の作成画面に移るので署名を入力します。
紙に手書きした署名を使いたい場合は、署名作成画面の右下のアイコンをタップして手書きの署名を取り込むこともできます。作成した署名をタップすると、大きさや位置、色などを変えることができます。フリーハンド描画と同じくページを超えて動かすことはできません。
「Adobe Acrobat Reader」をさらに使いこなそう
以上が「Adobe Acrobat Reader」の基本的な機能ですが、これだけではありません。他のアプリと連携したり有料プランに加入したりすることでさらに便利に使うこともできます。
「Adobe Fill&Sign」と連携して署名
「Adobe Acrobat Reader」だけでも署名できますが、「Adobe Fill&Sign」というアプリと連携すれば、イニシャルによる署名もできます。
まず「Adobe Fill&Sign」をダウンロードします。次に「Adobe Acrobat Reader」を起動して編集したいファイルを開いてからメニュー画面の「入力と署名」をタップします。すると「Adobe Fill&Sign」が自動で立ち上がり、署名入力画面に移ります。
「Adobe Acrobat Reader」と同じように万年筆のアイコンをタップすると署名が入力できます。イニシャルを入力したい場合は、アイコンをタップした際に選択肢が表示されるので、イニシャルを選びましょう。後は「Adobe Acrobat Reader」と同じ手順で作業を進めるだけです。
「Adobe Scan」と連携して書類の取り込み
「Adobe Scan」というアプリと連携すると紙の書類をアプリに取り込んでPDFファイルに変換できます。まず「Adobe Scan」をダウンロードしてアプリを起動します。ホーム画面右下にあるカメラアイコンをタップすると撮影画面に移るので、任意の書類を撮影しましょう。
うまく撮影できたら画面右上の「PDFを保存」という表示をタップすると保存されます。保存したPDFファイルはホーム画面に表示されます。ファイルの編集をしたい場合は表示されているファイルの右下に「Acrobatで開く」という表示があるのでタップすると、「Adobe Acrobat Reader」が起動してファイルの編集ができます。
ただし「Adobe Scan」でPDF化したファイルを編集するには、先に説明した「Document Cloud」というアドビのオンラインストレージを作っておく必要があります。「Dropbox」のような外部のオンラインストレージでも共有できますが、ファイルをアップロードする手間がかかるので「Document Cloud」での共有をおすすめします。
有料でPDFの書き出しや作成も
「Adobe Acrobat Reader」にはさらに便利な機能があります。「PDFの書き出し」と「PDFを作成」という機能です。ただし、どちらもアドビの有料プランに加入する必要があります。
「PDFの書き出し」とはPDFファイルをWordファイルやExcelファイルに変換する機能です。変換したファイルは共有してパソコンなどで編集できます。この機能を利用するには月額242円の有料プランに加入する必要があります。
「PDFを作成」とはWord、Excel、PowerPointファイルをPDFファイルに変換する機能です。この機能を利用するには月額1200円の有料プランに加入する必要があります。少々高いですが、こちらのプランに加入すると「PDFの書き出し」機能も使えます。
どちらの機能も他のソフトやサービスを利用すれば無料でできますが、作業を効率よく進めたければ検討する価値はあります。
ちょっとした空き時間を有効に使おう
「Adobe Acrobat Reader」があれば電車やバスでの移動中や人との待ち合わせなど、手持ち無沙汰になりがちな時間に作業を進めることができます。無料でも十分な機能があるので、アプリを活用して空き時間を有効に使うことをおすすめします。
(画像:著者撮影)
「Adobe Acrobat Reader」のレビュー
デスクトップ版に比べると機能は制限されているが、スマートフォンの小さい画面では複雑な作業ができないので、これぐらいがちょうどよい。
タブレット端末の大きな画面であればもう少し複雑な作業ができるかもしれないが、スマートフォンの場合はあくまで短時間の作業のみと割り切って使う必要がある。
★レビュー 3.6