『TAPSONIC TOP タップソニックトップ』のレビューと序盤攻略
- ゲーム概要 ~銀河に響け、すばらしき音のハーモニー!~
- あらすじ ~マンホールを抜けると、そこは宇宙でした~
- 遊び方と序盤攻略 ~たくさんのスターを育てて宇宙に音色を届けよう~
- 総括 ~銀河の中心は、あなただったのですね~
- 『TAPSONIC TOP タップソニックトップ』レビュー
目次
ゲーム概要 ~銀河に響け、すばらしき音のハーモニー!~
『TAPSONIC TOP タップソニックトップ』は韓国NEOWIZ社によるリズムアクションゲームです。
主に家庭用機で展開された『DJ MAX』。
DJ MAXのモバイル版という位置づけでリリースされた『TAPSONIC』。
これら歴史と実績のあるストロングスタイルなリズムアクションを抱える同社ですが、本作はキャラクターの育成に重きを置いた、NEOWIZとしては新機軸の音ゲーとなっています。
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楽曲開始時に指名した4人のスターの能力値によって最終的なスコアが変わります。
あらすじ ~マンホールを抜けると、そこは宇宙でした~
芸能プロダクション事業に失敗し、路頭に迷っていたあなたは、気が付くと見知らぬ場所に立っていました。
知らない天井。
SFチックな部屋。
窓から見える宇宙空間……。
そして"マネージャー"を名乗る謎の美少女。
「ようこそ、私たちの事務所へ!」
地球のマンホールを通じ、アカシックレコードからあなたを召喚したマネージャー・レナ。
彼女は「細かいことを気にしていると白髪が増えますよ!」と言いながら、あなたに芸能事務所の運営を押し付け……依頼します。
在籍するスターは4人。
元気印の自信家・ジェイ。
名は性癖を表す・ユリ。
小悪魔系ガーリッシュボーカリスト・セナ。
初期メンバー最後の良心・チェルニー。
たった4人の新人しかいないプロダクションです。
お金もなければ権力もありません。
外は宇宙。
地球どころか銀河系すら違うようです。
名も知らぬ恒星が瞬き、誰も知らぬ星座が、地球から来たあなたを見つめています。恐らくもう故郷には帰れません。レナの雑な返事がそれを物語っています。
しかし、失うものなど、もう無いのです。
今度こそやり遂げる。
今度こそ掴んでみせる。
たとえ宇宙の果てだろうと、ここは芸能プロダクション。
今度こそ、自分を信じて集う鈍くきらめくダイヤの原石を、光り輝く"スター"に変えてみせる……!
こうしてあなたは、彼女たちと共に、全宇宙のアーティストたちが集うビッグバン規模の祭典『Tap Sonic Grand Prix』の頂点を目指すことになったのです――。
外国産ということを忘れさせる完璧な日本ローカライズ
冒頭でも述べたように、本作は韓国のデベロッパによる韓国産ゲームソフトです。
海外のゲームといえば、翻訳文独特の"硬さ"があるのが通例ですが、本作はそれが一切ありません。
文章の作り方、単語のチョイス、ネタの盛り込み方、それらが完全に"日本語"です。もしかしたら翻訳ではなく作り直しなのではないか――そう思うほうが自然なほど、まったく違和感のないテキストで埋め尽くされています。
リズムアクション部分のクオリティもさることながら、読んでいて楽しい、ライトなストーリー展開も魅力の一つです。
遊び方と序盤攻略 ~たくさんのスターを育てて宇宙に音色を届けよう~
基本システムはスタンダートなリズムアクションゲームです。
レーンを走るノーツを、種類に合った捕まえかたでタップしましょう。
『青い丸』は普通にタップ。
『オレンジの線』は長押し。
『うねうねした緑』は長押ししながら左右にスライド。
このゲームの特徴とされるのが、プレイ中にレーンの数が変わる『ALS(アクティブレーンシステム)』です。
ときどき流れてくる外/内フリックのノーツを捕まえることで、派手なエフェクトと共にレーンの数が変動します。
アカシックレコードから集うスターたち
どうやらあなたは、アカシックレコードに対し人より器用に働きかけることができるようです。
いわゆるガチャが『キャスティング』になります。
スターを呼び出すためには、チケットや有料石にあたる"ソニック"を消費し、アカシックレコードを起動する必要があります。
『SUPERキャスティング』がいわゆるレアガチャ。
『NORMALキャスティング』が無料ガチャの区分になります。
一定時間毎に一回引ける『無料でゲット』の中身はSUPERキャスティングと同じです。見かけたら忘れずに引いておきましょう。
リセマラについて
ストーリーを少し進めるとガチャチケットが手に入ります。
また、前出の『無料でゲット』も利用可能になります。
時期によってはプレゼントボックスにガチャチケットが入っていることもあります。
ただし、"音ゲー"というジャンルの関係上、1周に時間がかかります。リセマラは非推奨の部類です。
もし、リセマラを試みる場合、ランクをLv10まで上げたのち、『オプション』から『データリセット』を行いましょう。
アンインストールだけでは初期化されません。
キャラの育成方法
スターを強化する手段は主に4つ。
まずは『スターレベル』の上昇。
つぎに『クラスアップ』。
そして『個人レッスン』と『才能開花』です。
キャラを強化するとスコアが伸びていきます。譜面の攻略自体はプレイヤースキルに依存しますが、"目標のスコアを超える"ことが目的の場合、スターたちの育成が必須です。
スターレベル
スターレベルは読んで字のごとくスターのレベルです。
これを上昇させることでパラメータが上昇します。最大レベルはクラス(レアリティ)によって変わります。
レベルアップの方法は複数ありますが、最も手っ取り早いのは、『練習』。
他のスターを素材にして経験値を上昇させるシステムですが、基本的には経験値素材である『タッピー』を用いましょう。
クラスアップ
本作では、全てのキャラクターが最高レアまで成長可能です。
LvMAXまで成長したスターに対し、素材となる同レアリティのスターを提供することで、☆の数が一つ上昇します。
必要素材早見表
段階 | 必要素材 | 必要数 |
---|---|---|
☆1→2 | ☆1スター | 1 |
☆2→3 | ☆2スター | 2 |
☆3→4 | ☆3スター | 3 |
☆4→5 | ☆4スター | 4 |
☆5→6 | ☆5スター | 5 |
イベントなどで手に入る『スターボール』はクラスアップ素材です。
見かけたらここぞというときに使用しましょう。
個人レッスン
これはいわゆる『同キャラ重ね』です。
全く同じスター同士を合成することで、ステータスの底上げをすることが可能です。
効果量はスターによって変わります。
回数を重ねるごとに、必要ゴールド数は加速度的に増えていきます。後半は計画的に行いましょう。
才能開花
"クリスタル"と多額のゴールドを消費することでスターを進化させることができます。それが『才能開花』です。
才能開花が行われたスターはステータスが一気に15%上昇します。
高レアのスターほど、素材面が厳しくなっていきますが、効果も大きく、何より立ち絵の変化もあります。
お気に入りのスターは優先して"開花"させてあげましょう。
なお、進化後の姿は図鑑で確認できます。
変化が心配ならば目を通しておきましょう。
特訓について
特訓という、"スタッフ"と呼ばれる特殊な素材を用いた効果の高い育成方法もあります。
スタッフは大きく分けて3種類の専門があります。
スターレベルの経験値を大幅に上げてくれる"スター経験値"。
スキルのレベルを上げてくれる"スキル経験値"。
タイプボーナスのレベルを上げてくれる"タイプボーナス経験値"です。
それぞれのスタッフはゴールドで購入可能です。ソニックは必要ありませんので、集中して育成したいスターがいる場合、大いに活用すると良いでしょう。
なお、欠点として、『特訓完了までに時間がかかる』『特訓中のスターは他のことができない』『けっこうゴールドが掛かる』、これら3点を留意してください。
総括 ~銀河の中心は、あなただったのですね~
"音ゲー"は、プレイヤー自身の戦いです。
NEOWIZ社がこれまで放ってきた『DJ MAX』のブランドは、プレイヤーに対する挑戦の歴史だったともいえるでしょう。
それに慣れた人々には、本作は奇異に映るかもしれません。
"スター"やそれを取り巻くストーリーは、もしかすれば、足かせのように思えてしまうかもしれません。育成要素を含んだシステムはこれまでのストイックさを薄れさせました。ガチャの引きによるスコアの優劣は純粋なリズムアクションには不要という人もいます。
しかし、忘れないでください。
スターは、あなたのようなプロデューサーを、必要としていることを。
きっかけはマンホールで、動機は不純であったとしても、渦巻く銀河の星々は、たった一人の"あなた"の到来を待ちわびているのです。
『TAPSONIC TOP タップソニックトップ』レビュー
韓国の音ゲーは『これが正統派リズムアクションだ!』と言わんばかりの超硬派・バリッバリのストロングスタイルであるイメージが(偏見も含んでいるが)強かったので、キャラの育成要素を含んできた本作は少し意外な印象であった。
スタイリッシュな演出、シンプルかつ格好いいUI、そして割と好き勝手なことばかり言う個性的な女の子たち……いや、男もいるし、何だったら犬とか猫とかウサギとかゼウスも居るんだけど。ともかく何もかもが尖っている。
システムもビジュアルも。
ストーリーもキャラクターも。
そしてもちろん音楽も、強い個性で迫ってくる。
育成要素に抵抗が無ければ、ぜひともプレイをしてみてほしい。きっと楽しめるはずである。
画像:著者撮影
評価:★5