シーン別に紹介!写真加工アプリで自然な感じで湯気を見せるコツ
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写真の視覚効果として、湯気に注目したことはありますか?
写真の主役になることはまずない上、カメラのレンズが曇ってしまうため、迷惑がられることが多い湯気ですが、実は、被写体やシーンによっては、欠かせないワキ役の1つです。
この記事では、なぜそう言えるのかを、徹底解説します。
実際に湯気を、カメラで撮影する場合のコツについてもコメントしていきます。
さらに、湯気テイストをより手軽に楽しむために役立つ、写真加工で湯気をプラスできるアプリをいくつか紹介します。
画像:著者撮影
写真で伝える湯気の効果
湯気がどれほど優れたワキ役か知っていますか?
湯気をうまく撮影すると、次のポイントがよく伝わる効果が期待できます。
料理のおいしさ
料理ができたてで温かいだけで、食欲をそそるものですが、視覚的に何をヒントにできたてと判断しますか?
湯気が最大のヒントでしょう。
料理の写真に湯気が写し込んであると、アツアツのできたてで、美味しそうに見える効果が期待できます。
温泉の温かさ
温かい温泉の湯を撮るときも、湯気が写っているといないとでは印象が大きく変わります。
身体が温まった温泉の思い出をリアルに記録するには、湯気が欠かせません。
幻想的な風景
湯気の類である霧のある風景は、モヤがかかって幻想的に見えます。
ミステリアスな雰囲気をかもし出す効果もあります。
霧を邪魔ものと思わないで、うまく利用して写真を撮れば、ワンランク上の1枚ができるでしょう。
冬の寒さ
冬場に吐く息が白く見えると、寒さや冷たさがさらに身に染みて感じられます。
冷凍庫を開けたときに冷気を感じるだけでなく、白い霧になって見えるだけで、ヒンヤリ感が増すものです。
写真を通して寒さや冷たさを伝えたいときは、湯気の類ともいえる、白い霧を意識して撮ってみましょう。
湯気を撮影するコツ
湯気の効果が分かったところで、リアルな湯気を撮影するコツを紹介しましょう。
ただし、屋内での撮影を想定した場合のコツです。
室温を下げる
そもそも湯気がなぜできるのかを、少し科学的に説明してみましょう。
空気には飽和水蒸気量というものがあり、その限度量までの水分であれば、水蒸気として目に見えない状態で存在できます。
その限度量を超えたときに、その水蒸気が凝固して白く見えます。
それが湯気です。
飽和水蒸気量が少ないと湯気ができやすい、ということです。
飽和水蒸気量は温度が下がるとともに下がっていきます。
つまり、被写体の周辺の空気が低ければ低いほど、湯気ができる確率が高くなる、ということです。
原理は難しいですが、湯気が欲しかったら撮影現場の温度を下げると覚えておいてください。
冬であれば暖房を切ったり、窓を開けて外気を入れたり、夏場であれば、冷房の温度を下げたりして室温を下げましょう。
背景を暗くする
白く見える湯気をはっきりカメラでとらえたいときに、背景が明るくては同化してしまってうまくいきません。
背景をなるべく暗い色にして、湯気を際立たせましょう。
料理を撮る場合は、ブラックカーテンを引いたり、暗めの色の花瓶などの小道具で工夫すれば、背景を暗くすることができます。
背景が白飛びするような、真逆光で撮影することは避けましょう。
料理の写真には半逆光が最適です。
湯気を撮る観点から見ても、若干影になる範囲に湯気が映えるのでおすすめです。
風景写真は、日の出前や夕暮れどき、夜などに撮ると、霧や湯気がきれいに撮れます。
加湿器を使う
湯気を人工的に作り出したいときには、加湿器が役に立ちます。
もちろん、気化式では湯気が出ないので向いていません。
スチーム式の加湿器にしましょう。
風景写真など、広範囲に湯気が必要な場面には対応できませんが、料理の写真など、範囲の狭い写真であれば、フェイクの湯気を立ち上らせることができます。
加湿器は必ず隠れる場所に、そして湯気の立ち上り方がより自然に見える位置に置いてください。
以上が、主に屋内で湯気を作り出したり、効果的に撮影するためのコツです。
屋外で撮影するときは、気温を下げたり、昼間なのに背景を暗くしたりすることは難しいものです。
そんなときは、写真加工で湯気をプラスできるスマホアプリの手を借りましょう。
湯気に特化していない写真加工アプリなら、雲模様をプラスするなどの機能で、湯気らしく演出することもできます。
ここでは、純粋に湯気に特化したアプリのみを紹介します。
自然な感じで湯気が立つ写真加工アプリ
湯気エフェクトをプラスするためにある、湯気特化アプリをいくつか紹介します。
The Steamer
画像:著者撮影
15種類の立ち上り方から、お気に入りの湯気を選べるようになっています。
複数選ぶことができるので、重ねて濃い湯気にしてみたり、並べて幅や奥行きを広げたりすることができます。
湯気の白さの濃淡も、スライド形式で簡単に調節できます。
料理の写真に湯気をプラスしたいときに使うのがおすすめです。
自然に見えるように、料理の上に幅いっぱい湯気を載せましょう。
アツアツのできたて料理に早変わりします。
カメラロールに保存されている画像の編集もできますし、カメラ機能を立ち上げて、アプリから出ることなく写真を撮影することもできます。
このとき、プレビューとして湯気は見えませんので、後から湯気をプラスすることを踏まえた構図で撮影しましょう。
湯気る
画像:著者撮影
バラエティーあふれる種類の湯気を、自由自在に作り出してプラスできる機能が魅力のアプリです。
湯気の量、立ち上る速度、方角などを細かく設定することができます。
露天風呂のある風景の場合、風が吹く雰囲気を演出するために、動きのある湯気をプラスしてみるのがおすすめです。
湯気のカラー設定もでき、被写体や背景になじむ色を選べます。
このカラー選び1つで、後から加工した湯気でも自然に見せることができそうです。
カメラロールから選んだ画像の編集もできますし、アプリ内でカメラ機能を立ち上げて撮影することもできます。
湯気をプラスした際のイメージを作り上げてから撮影すると、後の編集がよりスムーズにいきます。
熱々の料理Lite:例えるならコーヒーから湯気を出そう
画像:著者撮影
無料のLite版は、カメラレンズ越しに、目の前の物に湯気が立っていたらどう見えるか、のシミュレーションができるアプリです。
手軽に温かい雰囲気を味わえます。
画面上で上下スワイプすれば、湯気の明るさを調整できます。
湯気の量や位置は変えられないので、規定されている湯気に見合った被写体を選びましょう。
コーヒーなら接写できますが、大皿の料理などは、少し離れた位置から見ることで、料理の幅いっぱいから湯気が立ち上る雰囲気を味わえます。
動画として撮影したいときは、有料版を利用する必要があります。
有料版を入手するまでもない場合は、スクリーンショットをして画像保存するのもアリです。
湯気が自然に見える写真を撮ろう!
湯気を自然に演出した写真の魅力が伝わりましたか?
目立たないワキ役とはいえ、写真の雰囲気が大きく左右されるアイテムです。
見落とされがちな湯気を、丁寧に編集してプラスすることで、ワンランク上の料理や風景の写真が仕上がります。
湯気に好都合な環境設定はなかなか難しいですが、あえて上記のコツを踏まえて、湯気の撮影に挑戦してみてはいかがでしょうか。
その後で、湯気に特化したアプリの手を借りてみると、その手軽さや、かなり忠実な再現性などの素晴らしさがより身に染みて感じられることでしょう。