スマホに蘇る!「バーチャル平安京AR」の使い方&体験できるお勧めの場所
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- 「バーチャル平安京AR」はARで平安京が現れる凄いアプリ
- バーチャル平安京ARはどうやって使うの?どこでも使えるの?
- 京都に行ったらアプリを使ってみたいスポットはここ!
- 京都に行ったらARアプリで平安京にタイムスリップしよう
目次
6月4日から立命館大学より提供されている「バーチャル平安京AR」は、GPSで位置情報を把握しながら、現在の風景と平安時代の風景を合成して見せてくれるアプリです。
全国どこでも利用できるというわけではなく、実際に使用するには京都に赴く必要がありますが、いったいどのような使用方法があるのでしょうか。
今回は「バーチャル平安京AR」の使用方法や使用できる場所について紹介していきます。
「バーチャル平安京AR」はARで平安京が現れる凄いアプリ
画像出典:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cadcenter.virtual_heiankyo&hl=en_US
バーチャル平安京ARは、立命館大学教授である矢野桂司氏と、株式会社キャドセンターが共同開発したアプリです。
このアプリでは、AR(拡張現実)技術を用いて平安京の景観を現代によみがえらせることができます。
もともと矢野氏と株式会社キャドセンターは、「バーチャル京都」と呼ばれる、WEB上に3次元の地図を再現するサービスを提供していました。今回のバーチャル平安京ARは、そのバーチャル京都に用いられていた3次元技術とGPSによる位置情報などのデータ、さらに京都市による平安京の復元模型を基に開発されています。
現在ではGoogle Playのみ使用可能で、対応OSはAndroid6.0以降となっています。iTunesではダウンロードができないので、注意が必要です。アプリの機能はすべて無料で利用できます。
バーチャル平安京ARはどうやって使うの?どこでも使えるの?
画像出典:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cadcenter.virtual_heiankyo&hl=en_US
では実際にバーチャル平安京ARは、どこで、どのように使うことができるのでしょうか。使用方法と使える場所について紹介していきます。
端末の現在位置追従をONに
まずは端末の位置情報を必ずONにしておきましょう。バーチャル平安京ARは、ユーザーの現在位置情報と連動して、平安京大内裏モデルを表示するため、位置情報をONにしておかなければ正しいモデルが表示されない恐れがあります。
位置情報は10秒間隔で更新されており、移動してもタイムリーにモデルが表示されるようになっています。そのため風景も同じように連動して移動していくことができます。
モードを選ぶ
バーチャル平安京ARには「ARモード」と「VRモード」の2つのモードが搭載されています。まずARモードでは、GPSと連動して平安京大内裏の3Dモデルが表示されます。
こちらは平安京の大内裏があった場所を対象としており、現在の京都の風景と平安時代の再現モデルを重ねて表示することができます。
画像出典:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cadcenter.virtual_heiankyo&hl=en_US
またVRモードでは、朱雀門から羅生門までの南北約4㎞にわたり、朱雀大路上の8地点からのVR景観を360度にわたり鑑賞することができます。
加えてJR京都駅に設置されている羅城門1/10スケール模型の前でARマーカーを読み込むと、その場から360度、平安京のVR景観を楽しむことができます。
アプリが起動する場所へ行く
アプリの対応エリアには限りがあり、京都のどの場所に行っても起動するというわけではないので注意が必要です。
現時点での具体的な対応エリアは、平安京の大内裏内にあたる南北約1.4km×東西約1.2kmのエリア、朱雀門から羅城門までの南北約4kmにわたる朱雀大路のエリア、JR京都駅前の1/10スケールの羅城門模型の前のみになっています。
必ず対応エリアに行ってからアプリを起動し、ARモードもしくはVRモードを選択しましょう。天皇在所の大内裏内全てのモデルを搭載しているため、本物のような景観を楽しむことができます。
京都に行ったらアプリを使ってみたいスポットはここ!
画像出典:https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.cadcenter.virtual_heiankyo&hl=en_US
先述したとおり、京都に行けばどこでもアプリが起動するというわけではありません。ここではバーチャル平安京ARをより楽しむために、アプリが起動する二か所について詳しく掘り下げていきます。
JR京都駅前
JR京都駅は1877年に建設された、京都の玄関口とも呼べる駅です。観光客はもちろん、通勤・通学で利用されることも多く、1日の平均乗降人数が各鉄道会社を合わせて70万人を誇る、日本有数のターミナル駅となっています。
ここには1/10スケールサイズの羅城門模型が設置されています。バーチャル平安京ARを利用すると羅城門、京都三山、西寺、東寺の塔などの景観を見ることができます。
羅城門とは、平安京のメイン通りとなっている朱雀大路の南端に建設された、いわば平安京の玄関口のような門でした。その門の東西には、門を守護するための東寺・西寺が建立されており、この門を境に都の内と外が隔てられていました。しかし816年(弘仁7年)の大風による倒壊、さらに980年(天元3年)の暴風による倒壊以降は再建されることもなく、そのままの状態で放置されるようになったとされています。
羅城門は主に外国からの施設を迎え入れる際、威厳の象徴として造られたものでした。そのため、使節が途絶えるに伴い、役割も無くなっていったと言われています。
千本通
千本通とは、現在の京都市における主要通りの1つで、平安京当時の朱雀大路に該当するエリアです。
市街地のほぼ中央を南北に通じており、北は北区の鷹ヶ峰から南は伏見区納所 (のうそ) にいたるまで約17kmほどの通りですが、五条通と八条通の間は中断されています。
千本通、つまり朱雀大路は平安京の時代では、大路と呼ぶにふさわしい賑わいのある通りでした。しかし水はけの悪さが原因となった疫病の蔓延、二度の大火、源平合戦の開始などさまざまな要因による右京の衰退により、都の中心が左京に移ってしまったことで、朱雀大路は都の西端に追いやられる形となり、徐々にその賑わいを失っていきました。
やがて朱雀大路は千本通と名を変えるのですが、千本通の由来には諸説あります。
そしていずれの説にしても卒塔婆が千本立てられたから、という共通の理由があります。これは、朱雀大路の北にある船岡山の西側に「蓮台野」と呼ばれる埋葬地があり、平安中期以降、朱雀大路は都から死者を運ぶ通りと考えられていたことにも通ずるそうです。
バーチャル平安京ARでは、この千本通を通ることで当時の賑わいのある朱雀大路の景観を楽しむことができます。
京都に行ったらARアプリで平安京にタイムスリップしよう
いかがでしたか?バーチャル平安京ARは、スマホを通して平安京当時の景観を楽しむことができるという、観光に今までとはひと味異なるアクセントを加えてくれる画期的なアプリです。
平安京当時の景観を眺めながら、歴史の背景を紐解いていくと、さらに違った味わいや楽しみ方ができます。
単純に観光として楽しむだけでなく、歴史の勉強にも一役買ってくれるでしょう。京都に観光に訪れた方はもちろん、京都に住んでいる方もぜひダウンロードしてみてください。