ロングな経営手腕とショートな駆け引きが織りなす経営シミュレーション「借金返済、待ってるぞ!!!」レビュー
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『借金返済、待ってるぞ!!!』は、Ri Kwang HyokがiOSで配信中の無料アプリ。タイトルからはよくある「借金を返済していく」ゲームが連想でき、実際そのとおりなのですが、借金を返す方法が独特だということで話題を呼び、前作に引き続き★5の評価がつく人気アプリとなりました。
このゲームの内容を簡単に説明すると、「ぼったくりバーを経営し、客からぼったくって売上を伸ばす経営シミュレーションゲーム」です。暴力団に背負わされた1億円の借金を返済するために、主人公はぼったくりバーを経営しながら、暴力団幹部「空間野要太(あくまのようだ)」に返済していくことになります。
借金を取り立てる暴力団と、借金返済のためぼったくりバーを運営する主人公。悪人が悪人を生む構図ですが、主人公は必死です。1日で300万円を返済しても、空間野は満足しません。彼は果たして日々の取り立てから逃れることができるのでしょうか。
支払額を釣り上げろ!(客や良心との)駆け引きが楽しめる不健全経営シミュレーション
「借金返済、待ってるぞ!!!」は、ギリギリまで客からぼったくって店の売上を伸ばすことが目的です。しかし、この「借金返済、待ってるぞ!!!」の世界はさすがに法治国家ですから、やり過ぎは禁物です。あまりに度が過ぎると警察沙汰になり、店は閉店してしまいます。
閉店しては元も子もないため、無理だと感じたらおとなしく引き下がり、正規の値段で会計することも可能です。しかし、まっとうに営業していてはいつまで経っても借金が返せまぜん。このゲームは、そんなジレンマに陥ってしまう「穴」がそこかしこに用意されています。
こうした場合、用心棒を雇って、「お支払いいただけない困ったお客様」にお支払いいただくことも可能です。しかし用心棒の雇用費(コスト)は当然ながら売上金から捻出する必要がありますので、なんとも調整が難しい。いつ、どのように用心棒を使うかの見極めも重要なのが特徴です。
このように、支払額を釣り上げながらも、客の納得するギリギリの値段を見極めて請求していく技術が試されるゲームです。
キャバ嬢の育成、用心棒の脅し、キャッチ、騙し等、考えることは盛り沢山
客からぼったくるには、まず客を店に呼び込まなければいけません。呼び込むためのキャッチを雇い、店に呼び込んだ後はキャバ嬢に満足させ、会計をお支払いいただく必要があります。このキャッチやキャバ嬢は、雇う時点でそれぞれ能力や個性が異なっており、経験を積むことでレベルアップしていきます。
このような「人材の育成」もぼったくりバー経営には必要不可欠な要素で、キャバ嬢たちの能力が高ければ高いほど、客の満足度は上昇し、ボッタクリの成功率も高くなっていく仕組みです。
経営シミュレーションゲームとしての基礎はキッチリと押さえながらも、ブラックで独特な個性を持つゲームに仕上がっているのが「借金返済、待ってるぞ!!!」の特徴であり、面白い部分といえます。
全国ランキングで売上額を競える。日本一のボッタクリBARを目指そう
一筋縄ではいかない経営シミュレーション「借金返済、待ってるぞ!!!」ですが、さらに楽しめる要素として、全国のプレイヤーと売上額を競うランキングもあります。借金を返済しながら、日本一のぼったくりバー(?)を目指し、経営を軌道に乗せていきましょう。
限られた資金をどうやりくりし、経営していくか、というロングな経営戦略だけでなく、客一人ひとりからどれだけ売上額をせしめることができるかという、ショートな手腕も試される、奥の深い人気作。無料アプリながら非常に完成度の高いタイトルとなっていますので、プレイしてみてはいかがでしょうか。
※記事中のスクリーンショットは、ゲーム画面をライター(宿見)がキャプチャしたものです。