世界を仮想体験「NYT VR – Virtual Reality Stories from the NYTimes」

アメリカを代表する新聞社、ニューヨークタイムスの提供する仮想現実(VR)アプリです。ニューヨークタイムスの誇る、壮大なネットワーク、取材力、資金力で製作されたVRソフトで、日常ではなかなか体験できない、世界の秘境や戦場での戦闘現場などを、VRで体験できるアプリです。スマホにVRビューアーを装着すれば、世界中の最新の動きを手に取るようにウォッチングすることができます。

手軽にVRを体験することができます

VRを体験するためにはVRビューアーが必要です。VRビューアーは「Google cardboard」というダンボールでできた、簡単仕様のビューアーを推奨していますが、市販されているビューアーも手軽に利用できます。VRビューアを持っていなくても、スマートフォンでストーリーは見ることができますので、素晴らしい映像の世界があなたを待受けています。

これらの映像は、ニューヨークタイムズの、数々の受賞歴を持つジャーナリストが撮影したものです。映像はストリーミングして見ることも、ダウンロードして後から視聴することもできます。ダウンロードしている時にアプリをクローズドしない限りは、自由にダウンロードすることができます。また、映像も複雑な設定を必要とせず、画面をビューアーの中央に位置づけさえすれば、調整は終了です。

画像引用元：https://itunes.apple.com/us/app/nyt-vr-virtual-reality-stories-from-the-nytimes/id1028562337?mt=8

毎日の出来事を伝える「The Dayly 360」

NYT VRには様々な映像が収録されていますが、ニューヨークタイムズというジャーナリスト集団の持ち味を活かし、毎日、トピックスが「The Dayly 360」というプログラムでアップされます。時事問題や、政治・経済・社会・地域の出来事を、幅広く扱っています。時には、料理や音楽、ダンスをテーマにしたり、世界各地でおこっている様々な事件・事故の現場を取材したり、ほのぼのとするような田舎のホテルライフやツーリズム情報などの情報が網羅されています。

そのアプローチは、記者一人一人のユニークな視点で取り上げられており、単にプレスリリースや配信会社から配信された記事を書き直すといった、安易なものではありません。映像で流すことは、現場の取材が不可欠で、VRで撮影することで、一点をデファルメして針小棒大に扱うことはできません。ある意味で、真実が報道される、新しいジャーナリズムの出現ということができます。

画像引用元：https://itunes.apple.com/us/app/nyt-vr-virtual-reality-stories-from-the-nytimes/id1028562337?mt=8

特集記事も、素晴らしい出来で、新たな発見が出来ます

 「The Dayly 360」 が日々のテーマを扱っているのに対し、時間と様々なアングルから取り上げられている、特集記事は、日本の新聞ではあまり見られない、示唆に富んだ内容に仕上がっています。

フランスの女性パフォーマーの特集では言葉ではなかなか表せない、素晴らしい動きを映像で確認できます。普通の観光客が足を踏み入れない、秘境の地の特集では、まさに３６０度広がる風景が見る人を圧倒する迫力のある映像に仕上がっています、また、深海の映像では、我々の知らない海底の映像が、３６０度のVR映像で、迫力を持って伝わります。イラクのファルージャでのISISとの戦いは、滅多に見ることのない、戦争の現場を生々しく伝えます。

新しいジャーナリズムの形が見れるかもしれません

VRという映像技術は、数年の間に進展し、３Dカメラを搭載したスマホが登場するとも言われています。通常の映像ニュースは編集で強調したいシーンを中心にまとめることができましたが、VRは視点をユーザーに譲ることで、これまで以上に、真実の情報の提供が可能になるでしょう。NYT VRは新たなジャーナリズムの技術を検証するとともに、新メディアとしての実験を続けています。

画像引用元：https://itunes.apple.com/us/app/nyt-vr-virtual-reality-stories-from-the-nytimes/id1028562337?mt=8